オントレ・レ・グーテ 2021 / ドメーヌ・レ・マオ
Entre Les Gouttes 2021 / Domine Les Maou
他のキュヴェに使用する葡萄よりも遅く収穫し、より熟したカリニャンとオーバンで造るキュヴェ。
「Entre Les Gouttes (しずくの間)」とは雨を避ける、危険をさけるという意味がある。
濁りのある紫色。やや粘性があります。
香りから様々なスパイスが感じられます!
スミレのアロマに、フレッシュなカシスやブルーベリーなどのジューシーな果実味。
とても瑞々しく、濃いめの色調ながら繊細でウェットなタンニンの軽やかな口当たり。
徐々に煮詰めたベリーソースの凝縮した果実味も現れます。
パテ・ド・カンパーニュやサラミなどのシャルキュトリーと気兼ねなく飲みたいワイン。
抜栓直後は少し硬さがありますが、ゆっくりと香りが開いてくれます。
ドメーヌレマオのヴァンサンは科学研究者として何事にも没頭する性格で仕事にのめり込んでいた時期がありましたが、科学の世界の真実に疑問を感じていました。
物事の本質を知る為にはもっと違う方面からのアプローチから説明できないのではないだろうか?
もちろん、現在の科学の小さい分野を徹底的に研究することは価値があることはわかる。
でも自分の人生をこんなことに費やしていて良いのか?
と疑問を感じていました。
研究者としてアイルランドの長期滞在からフランスに帰ってきた時に、滞在中の任務を評価されてボーナスが支給されたのをきっかけに、昔から好きだった自然派のワインを頻繁に飲むようになりました。
何事にも没頭していくヴァンサンは自然派ワインの美味しさに夢中になってしまったのです。
ボーナスの殆どを自然派ワインに費やしてしまう程のめり込みました。
そのうちに、飲んでいるだけでは物足りなくなり、造り手の訪問をスタートしました。
クロード・クルトワ、ダール・エ・リボ、ラングロール、など多くの自然派醸造家を訪問して、彼らの情熱と満ちた生き方に段々魅了されていったのです。自然を相手に美味しい液体を造りあげることに集中している姿に感動しました。
醸造家達の人間的な生き方にますます興味を持ち、彼らと一緒にテーブルを囲んでワイン造りを話合うような世界に入りたいと真剣に思うようになったのです。
そして、もうこの思いは止められませんでした。
2013年にワインの世界で生きていく事を決意し、祖父母の実家である南ローヌ・アヴィニョンの街を東に行ったヴォークリューズ地方に移り住んだのです。
そしてヴァンサンはGordes村周辺に3.5hの古木の畑を入手し妻のオレリーとドメーヌレマオを2014年に立ち上げました。
畑は全て有機栽培。
カリニャン、サンソー、オーヴァン(クノワーズ)の古木から収穫した葡萄を除梗せずにグラップ・アンティエール(葡萄房丸ごと)にて発酵槽で仕込むセミ・カルボ醸造のキュヴェと、すのこの板を使い除梗したうえでマセラシオンを行うキュヴェを造り分けています。
南ローヌにありながら、この地区の特徴は冷涼な気候。
収穫が始まるのはラングドックや他のローヌ地方はもとよりブルゴーニュ地方より収穫が遅いくらいです。
冷涼な気候の影響で糖度はさほど上がらずアルコール度数10.5度から11度のきれいな酸の乗ったエレガントなワインが造り上げられます。
収穫時期も気温が上がらないので、収穫したぶどうを冷やすことなく野生酵母で発酵させ、低温による発酵でより一層の果実味を生み出しています。
ドメーヌ名のレ・マオとはオキシタンでMauvaise(悪い、劣った)という意味。
みにくいアヒルの子の童話から連想し名づけたドメーヌ名です。
アヒルは最初のヴィンテージから白鳥として飛び立ったかもしれません。
それくらい南仏とは想像できない優しく、エレガントでフレッシュな美味しいワインです。
どこで修業することもなく独学でワイン造り上げたヴァンサンのセンスには要注目です。
(インポーター資料より)
- ヴィンテージ
- 2021
- 生産地域
- フランス / ローヌ
- 生産者
- ドメーヌ・レ・マオ
- タイプ
- 赤
- 品種
- カリニャン75%、オーバン25%
- 容量
- 750ml
- 在庫数
- 0