ロッソ・モンティチェッロ 2021 / イル・ロッコロ・ディ・モンティチェッリ
イタリア最大、世界的にも最大級のワイン展示会として知られるヴィニタリー (Vinitaly) の開催地である州都ヴェローナ。そこから東に16kmに位置する人口8,500人ばかりの小さな町、ラヴァーニョ。この町の古い畑でブドウを栽培、ワイン造りをしているのがシルヴィアテッツァ、“イル ロッコロ ・ディ・モンティチェッリ”の若きオーナーです。 もともと自然や植物が好きだったシルヴィアは、自然との触れ合いや地域の特性や生物多様性を守りながら人間の活動を融合していく仕事として農業を学びたい、と考えていました。その想いを胸にパドヴァ大学で農学を専攻しましたが、学んでいくうちに自己矛盾を感じ始めます。なぜならば大学で教わることは集約的で資源を浪費する現代農 業である反面、彼女が求めていたのは、環境を破壊することなく豊かにし、調和させる健全な農業だったからです。幸いなことに、彼女の叔父であるマウリツィオ (レストラン経営者)のおかげで、自分が思い描いていた農業が可能であること、そういう働き方をする人々がいることを知ります。「もし自分が畑を持つことができたら、彼らのように生物多様性、地域の特色の強化、多様化に取り組んでみたい」と考え始めました。その第一歩となったのが、シルヴィアが学生だった20歳の時、マウリッツィオと一緒にワインを造り始めた事でした。しかしこの時点では自宅で消費のワイン造りというレベルでしたが、2015年の秋に大学の修士課程修了と同時にイル・ロッコロ・ディ・モンティチェッリを立ち上げます。そして、2017年末ようやくワインをリリースし、デビューを飾りました。
ワイナリー名のロッコロとは野鳥を捕獲するために使われていた狩猟用の塔のこと。畑の所在地であるモンティチェッリ地区にたたずむロッコロは若いワイナリーのお目付役とも見えるしランドマーク的な存在とも言えます。イル・ロッコロの畑は現在約3.5ha。ヴェローナとソアーヴェの間の石灰岩の丘陵地帯に位置しており、1960年代から続くブドウ畑で ガルガーネガ、トレビアーノ ディ ソアーヴェやコルヴィーナといったこの 地域の土着品種を栽培しています。シルヴィアにとって幸いだったのは、この土地を家族 が所有していたことと、計画のあった土地開発が頓挫したこと。そのおかげで古いブドウの木は今も元気に実をつけてくれています。
キュヴェ名はイル ロッコロの代表的な赤ワインであることからビアンコ同様、畑の所在地にちなんで命名。海抜180mに位置する、約1haの石灰質 土壌の区画。平均樹齢10~20年で、南東向きのテラス状になっている畑の比較的若い樹齢の葡萄を使用。9月上旬から中旬にかけて、房の選別 を行いながら手摘みで収穫。除梗と軽いプレスを行い、ステンレスタン クで果皮と接触させながら発酵。冬に澱引きを行い、2022年6月までの間、細かい澱の 上で熟成させた後に瓶詰し、瓶内熟成を2~3ヶ月間行ってからリリース。
クリアで鮮やかなスカーレットレッドの外観。香りはフレッシュな赤い小粒の果実や小さなラズベリー、ブルーベリーの様な、酸を感じる胸のスッキリする様な果実の香りに加え、繊細なフレッシュスパイスの香りが湧き上がります。フレッシュな果実が特徴で、伸び伸びとしたイタリアらしい明るさを感じるベリーとキレがある小気味の良い酸、丸く柔らかいタンニンとバランスの取れた味わいがあり、ついついグラスが進んでしまいます。生産者のキャラクターをそのまま表現したようなキュートで可愛らしいワインで、これからの季節に大活躍しそうなキュヴェです。
(インポーター資料より)
- ヴィンテージ
- 2021
- 生産地域
- イタリア / ヴェネト
- 生産者
- イル・ロッコロ・ディ・モンティチェッリ
- タイプ
- 赤
- 品種
- コルヴィーナ、コルヴィノーネ、ロンディネッラ、モリナーラ、オセレータ
- 容量
- 750ml
- 在庫数
- 0